旅の総括
◇巡礼完歩証明書
◇巡礼手帳(クレデンシャル)
スタンプはアルベルゲ、バル(Bar)やカフェ、観光案内所、教会(要ドネーション)などで貰う。
◇概要
旅行期間:2024年9月23日~同年10月8日 延べ16日
旅行形態:個人旅行 一人旅
最寄都市:ポルト
巡礼路:ポルトガル人の道
巡礼区間:ヴァレンサ(ポルトガル)~サンティアゴ デ コンポステーラ
巡礼日数:10日間
巡礼歩行距離:131.4㎞(実際) 124㎞(公式)
巡礼歩行数:219,670歩 平均:21,967歩/日
巡礼外歩行数:46,595歩
旅行全歩行数:266,265歩
◇費用(概算)
航空運賃:208,000円(座席指定料金とも)
現地列車、長距離バス:8,000円
宿泊費:100,000円(ホテル、巡礼宿)
食費等:78,000円
その他:6,000円
合 計:400,000円
◆これから巡礼に行く人の為に
◇両替
クレジットカード(Visa,Master)のタッチ決裁で支払い可。現金は殆んど使わなかった。
現金を使用したのは、有料公衆便所、コイン投入式洗濯・乾燥機、コインロッカー、準公営アルベルゲ、教会のドネーション、5€未満の買い物(一回だけ経験)
従って、現金は50€あれば足りる。両替は1万円で十分。余裕を見るなら2万円。
尚、ATMは少し大きな街なら至る所ある。但し、吸い込まれるか否かは不明。
◇ポルトガル人の道の宿(ヴァレンサ以北)
巡礼宿はたくさんある。
今回は民営アルベルゲを利用したが、ほとんど事前予約出来た。
料金は18€前後。公営アルベルゲ(10€)に比べて割高。
シーツは、洗濯済み、若しくは、使い捨て品が全ての宿に具備。
寝具も具備していた。(毛布程度)
洗濯機(有料)、若しくは、洗濯サービス(有料)あり。
◇スマホの現地SIM
今回は、出発前に日本で買った。
アマゾンで買ったもので、スマホがeSIM対応機だったので、初めてeSIMを買った。
このプラン(15GB)は、購入後2ヶ月、現地で接続後1ヶ月以内のみ使用可の条件がある。
現地2週間の旅で15GBは大きいように思うが、過去の巡礼で、アルベルゲのWifiが遅くて(同時使用が多い為?)Blogアップが出来なかった。
今回は、スマホのテザーリングで、Blogへ毎日20枚程度の写真をアップできる容量にした。
設定は簡単で、
①購入時に送られてくるQRコードを読み、eSIMをスマホにダウンロードする。(eSIMを追加する)
そのまま海外の持ち出し
②現地空港で、追加したeSIMをONにする。(この時、ネット接続不要)
③”モバイルデータ”と”ローミング”をONにする。
以上でネットに繋がった。
以前は現地空港でSIMを買っていたが、これであれば、時間短縮できて便利。ポルトガル、スペイン双方で支障なく使えた。(トルコでは不可)
今回の巡礼では、民営アルベルゲに泊まったのでWifiは快適で、持参したパソコンをスマホとテザーリングする事なく終わった。
従って、SIM容量は10GBでも良かったと思われる。
◇巡礼路を歩く為の、三つの必須アプリ
①Buen Camino:サンティアゴ巡礼路専用アプリで、巡礼に必要な様々な事が分かる。巡礼路を正確に表示するので、私は、巡礼路から外れてないか、このアプリでチェックしながら歩いた。
また、宿の予約も出来る。(Booking.comに飛ぶ)
②Google Map:今日の宿(目的地)を入れ、ナビをONにして歩いた。ルートは最短ルートを表示する。従って、巡礼路と異なるので歩行時は利用しないが、宿の近くに辿り着いた時、宿まで導いてくれるので助かる。
また、街歩きの時、目的地(駅、レストラン等)まで導いてくれる。
③YAMAP:日本の登山用アプリで日本の登山路(地図)を入れて利用するが、海外でも使える。つまり、登山地図無しでも使えるのだ。このアプリを使えば、歩行ルートの記録(歩行距離)がとれ、高低差も分かる。更に、歩行ルートの動画も作成できるので非常に便利。
従って、スマホが使えないとどうにもならない。
◇雨対策
この地方は雨が多い。今回のポルトガル人の道では大半が雨だった。
従って、万全の雨対策が必要になる。
先ず、下から
靴はハイカットの軽登山靴。(ゴアテックスが効いている)
その上に、踝だけ覆うショート・スパッツ。
ズボンはレインウエアのズボン。(軽量品)
ザックはザックカバーを付ける。
上半身はザックも覆うポンチョ。(登山用品店の品。百均不可)
更に、頭に”皆地笠”(熊野古道の檜笠(菅笠状))
このスタイルで雨対策は万全。全身が濡れることは無い。
今回は皆地笠が一番有効だった。
晴れていれば日傘になるし、強い雨でも頭に水が垂れることは無い。
但し、上半身は汗でびしょ濡れになる。
つまり、内側から濡れるのだ。
登山用のベース・レイヤーを着ているので、汗を肌から外へ出す。
その上の、ミッド・レイヤーが汗を全部吸ってびしょびしょになってしまう。
これだけは仕方ない。着いた宿で洗濯するのみ。
◇洗濯
この地方は雨が多く湿度も高い。
手洗いした場合、余程うまく絞らないと自然乾燥では翌日までに乾かない。
特に乾き難いのは靴下。登山用品店で速乾を謳う靴下を買ったが、生地が厚いためか乾き難くくて困った。
そこで、巡礼宿に乾燥機があれば、乾燥機を使った。
料金は2€~5€と様々。無料の処(準公営アルベルゲ)もあった。
洗濯機も有料で利用できるが、洗剤の具備は様々。(要持参)
◇イエダニ
巡礼宿(アルベルゲ)、ホテルを問わず、イエダニが居ると思った方が良い。
ポンテセスール(10/1)で泊まったマンションは綺麗だったので油断した。
翌朝、2ヶ所噛まれており、帰国した今も痒い。
翌日、衣類は全て洗濯し、それ以降、寝る時は寝具があっても持参した寝袋+インナーシーツを使った。
◇巡礼完歩証明書の申請手続きなど
同証明書はサンティアゴの巡礼事務所が発行するが、先に個人情報を登録する必要がある。
登録方法は二種類あって、
①同事務所到着後、備え付けの機械を操作して登録。
②予め同事務所のウエブサイトにアクセスし、事前登録する方法。
前夜、②の方法で事前登録した方が当日スムーズに事が運ぶ。
事前登録が完了すると、QRコードが発行される。同事務所でそれを見せるだけで、直ぐに完歩証明書が貰える。
◇持参品
ザック:Trail bum steady ウルトラ・ライト(485g品)
雨対策:前述参照
ストック:カーボンの軽量品2本(機内持ち込みOK)
下着:2着
長袖シャツ:2着
防寒具:フリースの上着+ニット帽
寝袋+インナーシーツ(580g)
医薬品:ツムラ68、湿布シート、陀羅尼助丸、正露丸、風邪薬、ビオフェルミン、ワセリン、バンドエイドなど
洗面具:歯ブラシなど一式、固形石鹸、速乾性タオルなど
洗濯キット:洗濯用洗剤、物干し用紐、ピンチなど
ノートパソコン+充電器(スマホ兼用)+2m電源延長コード+変換プラグなど
スマホ+イヤホン+充電コードなど
ミラーレス一眼カメラ+ミニ三脚+NDフィルター+バックアップ用SSDなど
◇荷物配送サービス
巡礼路には次の宿まで荷物(ザックなど)を配送するサービスがある。
つまり、空荷で歩けるのだ。(水程度だけ持参)
カナダから来ていた中国人母娘は利用していた。
訊くと、1回1個7€だとの事。
また、峠道で出会った逆打ちの日本人も、同サービスを利用していると、ご自身のFacebookに書いてあった。長距離(25~35㎞/日)歩く人は、利用しているのだろう。
私は利用しなかった。
理由は、それをやると、我々巡礼者仲間から蔑視されるから。(内緒でやれば騙せるが、自分は騙せない)
従って、荷物を極限まで軽くし、腰・膝への負担を軽減した。
◇時差
ヴァレンサ(ポルトガル)とトゥイ(スペイン)は同じ経度にあるが時差がある。
ポルトガルはリスボンに、スペインはマドリッドの時間なので、一時間の時差がある。
◇この旅で重宝したもの
①皆地笠(熊野古道の檜笠)
雨の多い地方では必須アイテム。
②電源延長コード
壁付けコンセントが遠い場合が多く、電源延長コードは重宝した。
③充電器
ホテル泊の時、役に立った。
衣類を手洗いし、バスタオルで脱水後、張った紐に干した。
脱水出来ているので、一晩で乾燥した。
◇二つの道の巡礼者
サンティアゴ巡礼路と熊野古道を歩けば”二つの道の巡礼者”(Dual Pilgrim)を名乗れる。
①サンティアゴ巡礼路を100㎞以上歩く(自転車は200㎞)。要 押印済巡礼手帳、若しくは、完歩証明書。
②熊野古道の中辺路、小辺路など四巡礼路の何れかを歩く。要 押印済巡礼手帳
サンティアゴ巡礼路の完歩証明書等と、熊野古道 各道の全ポイント押印済巡礼手帳を、田辺市観光センターへ提出すれば、共通巡礼の登録が出来、証書とバッジが受け取れる。
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