2018年7月29日日曜日

緊急避難場所について(体験談)


台風21号接近に伴い、早い時期に”避難準備・高齢者等避難開始”が土砂災害警戒区域内の住民を対象に発令された。

”避難勧告”発令前だったが、ご近所の98歳と78歳のご婦人をピックアップし一緒に避難した。
緊急避難場所は”甲南女子中・高校”。

その体験談を書いてみる。

◆評価
避難経路:×××(最悪)
避難場所の安全性:〇
避難場所の居住性:△
避難場所担当者のサポート:〇
区役所のサポート:×
市職員のサポート:〇


◇評価が最悪だった避難経路について
土砂災害警戒区域から同高校の北門まで徒歩5分位。
ところが、北門は閉じたまま。
正門(南門)に回れと書いた案内板があるのみ。

正門(南門)に回るルートは二つある。

同高校の東側を境界塀に沿って下る東ルート。
西側の高橋川沿いに下り大回りする西ルート。
東ルートは、道路の途中に階段があって、車椅子・災害弱者の避難は無理。

西ルートは、高橋川沿いの”土石流の警戒区域”(赤い点々で示した部分)を二度横断しなければならない。

それ以上に西ルートが拙いのは、避難経路が極端に延びること。
同高校北門から森稲荷神社までは坂を下り、正門(南門)に向かうには、東にトラバース(ほぼ水平)し、更に急傾斜を登って正門(南門)に辿り着く。
このコースを避難できるのは車に限られる。自動車運転免許を返納した災害弱者は徒歩で避難できない。

従って、避難所に辿り着けないのであれば、自宅に留まろうとする人が増えるのではないだろうか?

避難経路の結論は、北門の解放は必須です。
北門さえ開いていれば、土砂災害警戒区域内の災害弱者も徒歩数分で避難できます。



◇区役所のサポート
午後5時過ぎに区役所に電話して、防災担当者に避難所の現状況を訊いたところ、既に市職員が避難所に待機しているとの回答だった。

下見に行くと、避難所の門は閉じたまま。
↑正門(南門)
インターホンを押しても無反応。

高齢者等避難開始”が発令され、既に数時間経過しているのに、緊急避難施設に入れない!
唖然として、そこに立ち続けた。

少し経って、門前に迎車のタクシーが止まり、しばらくすると、タクシー客と見られる学校職員が現れた。

問うも、市職員など来ていないと言う。
学校職員の話では、避難者が学校に避難した時点で、その旨市(区役所)に連絡し、市側のサポートが始まるらしい。

我々は完全自己完結型で非難するので、水・食料・寝具などのサポートは不要。

緊急避難場所にスムーズに避難できれば、それで良い。

区役所職員も緊急時に誤った情報発信は止めて欲しい!



◇避難者
避難者は我々四名だけだった。
土砂災害警戒区域内の人口は50名を超えると思うが行動を起こす人は少ない。
その様な人に限って、被害を受けた時、”まさかこうなるとは思って無かった”と言い張るのだろう。

先ず、一時的利用の緊急避難場所に避難し、自宅が被害を受けて戻れない時は、緊急避難場所が一定期間避難生活を送る避難所は変わります。
区役所担当課の話では、大部分の緊急避難場所に緊急時の水・食料など揃っていると事です。
しかし、我が家近くの甲南女子中・高校と甲南女子大学には、水・食料・寝具など、何も有りません。一夜を明かすに必要なもの一式を持参しなくてはなりません

何も無いことを、土砂災害警戒区域内の全住民に周知しなくてはいけないのですが、現時点で、知っている人はごくわずかだと思われます。
行政の責任として、速やかに、緊急避難場所に、水・食料・寝具など、何も揃ってないことの周知を望みなす。



◇学校警備員・市職員の対応
我々に直接対応してくれたのが、学校の警備員と、遅れてやって来た市職員。
双方とも、親切に対応してくれました。

市職員には、北門解放が必須だと地図を見せて伝えたが・・・、次回から是非実現して欲しい!

警報解除後、持参したジェットボイルでお湯を沸かし、市職員お二人へコーヒーサービスで感謝を示した。

我々の地域は大した被害も無く台風が通り過ぎ良かった。



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